鎌倉・年金の仲間

全日本年金者組合 鎌倉支部

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浄智寺 曇華殿と蝋梅

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年金トピックス

年金学習・相談会

  • 第196回 年金学習・相談会 7月26日(木) 
  • 年金学習会・相談会は、年金者組合鎌倉支部の主催する学習です。 13:30から学習会、15:00から個別の年金相談会を行います。年金だけでなく、介護・医療などの情報交換もしています。組合員以外の方もご自由に参加して下さい。

「貧しい日本の年金の実態、これで良いのか」刊行

    鎌倉支部年金学習会の講師の夏野弘司さんが、渡辺頴助・芝宮忠美さんとの共著で「貧しい日本の年金の実態、これで良いのか」(本の泉社)を出版されました。著者の3人はいずれも社会保険労務士で、年金者組合の組合員です。日本の年金制度が世界と比較して、いかに問題が多いかを、たいへん解りやすく解説しています。

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年金トピックス/バックナンバー


 「貧しい日本の年金の実態、これで良いのか」刊行

 鎌倉支部の組合員で、社会保険労務士の夏野弘司さんが著者の一人となり、『貧しい日本の年金の実態、これで良いのか 世界で23位―中国と韓国の間』(本の泉社)を出版されました。
 日本の年金制度の歴史やしくみ、その問題点が易しく解説されています。夏野さんは、鎌倉支部の年金学習会の講師を長年務められ、神奈川県本部の年金相談も担当しています。
 共著者の渡辺頴助さん、芝宮忠美さんも社労士で、年金者組合本部の役員として、年金相談などで活躍されている方です。
推薦の言葉“憲法25条の平和的生存権をふみにじる年金改悪の連続。その結果としての「下流老人」「老後破産」の現実を、年金制度の現状、内容、改革の方向の提示を通じてみごとに告発した本書、ぜひ多くの人に読んでもらいたい。”(公文昭夫氏)
 国民年金、厚生年金、共済年金、企業年金などわかりにくい年金制度のしくみと歴史を解説。世界の常識から外れた貧しい日本の年金の実態を明らかにしています。年金をこれから受給する現役世代の皆さんもぜひご一読下さい。

一般書店、アマゾンなどで好評発売中です。定価は800円ですが、年金者組合の組合員には、一部600円で販売いたします。一般の方で購入ご希望の方は、鎌倉支部の年金学習会に参加されるか、鎌倉支部まで電話でお申し込みください。(連絡先 公平 0467-41-0927)

年金トピックス
No.38
2018年7月3日

年金の過少支給や給付漏れはありませんか

年金、減らされていませんか?
 今年2月に振り込まれた年金額が昨年12月に振り込まれた年金額と比べて少なくなっていませんか。新聞等で報道されたように、約140万人の2月分の年金が本来より少なく支給されていることが判明しました。
 原因は、平成30年扶養親族等申告書の未提出や日本年金機構の事務ミス等によるものです。
扶養親族等申告書の書式変更が問題
 老齢年金から源泉徴収する所得税額は扶養親族等申告書をもとに計算されており、従来は往復はがき形式で、前年から「変更なし」・「変更あり」欄にチェックするだけで、はがきを返送すればよかったものが、昨年8月から約800万人に送付された平成30年扶養親族等申告書には、マイナンバー記載欄を設けるなど記入項目が大幅に増加し、様式もA3用紙に変更されていました。
 そのため未提出者や記入ミスで返送された人が約91万人おり、正しく提出した人のものも年金機構等の作業ミス等もあり、本来なら税率5.105%のところ倍の10.21%の課税となり、年金振込額が減額されたものです。
まずは年金振込額の確認を
 約91万人の申告書未提出者等へは4月下旬に申告書が再送されており、これを提出すれば2月分からの税金の過徴収分が還付されることになっています。
 まずは、2月15日の年金振込額を昨年12月15日振込の年金額と比べてみてください。

振替加算の支給漏れ
 次に、昨年9月に発覚した振替加算の支給漏れについては、日本年金機構で給付漏れが確認できた人に対しては、お知らせが届き、昨年11月に例え70歳以上の人でも、65歳まで遡った金額が振り込まれていますが、今回の振替加算支給漏れ発覚以前にも、多くの人の振替加算が65歳時点で支給されず、70歳以降に発覚して支給されたという事例がありましたが、この場合年金の時効が適用され5年分しか遡及されなかったという事例が多くありました。
時効なしに未支給の解消を!
 今回の振替加算給付漏れ該当者は、時効の援用をせず65歳まで遡及して支給することとされており、以前の振替加算給付漏れ該当者が、日本年金機構に対して抗議し、時効援用せず追加支給せよと要求しています。
 65歳で支給すべき振替加算を年金機構側のミスで支給されていなかったものであれば、時効だから5年分しか支給しないというのは、とんでもありません。もし以前に振替加算の未払い分が70歳過ぎて発覚して、5年分しか受給できなかったというような人は、ぜひ年金者組合にご相談ください。

社会保険労務士 夏野弘司

年金トピックス
No.37
2018年5月3日

年金の毎月払い要求の声を拡げよう!

年金は家計の柱
 日本では年金の支払いが昔は3か月ごとでしたが、年金者組合などの運動により1989年に国民年金法の改正で、2月、4月、6月、8月、10月、12月の隔月払いになりました。それから29年も経過しており、現在では日本の年金受給者は4千万人となっており、年金を家計の柱にしている年金生活者が多くなっています。
イギリスでは毎週支給
 日本では賃金は労働基準法により毎月払いが大原則であり、各種公共料金等の支払いも毎月支払いとなっています。現在のように年金が隔月払いの場合、臨時支出に対応できず、場合によっては借金せざるを得ない状況となる時もあります。特に低年金者の場合は、毎月払いは緊急かつ切実な要求となっています。
 諸外国における年金は毎月支払が標準であり、イギリスでは賃金の週給制の習わしにより、年金も週給制となっており、ニュージーランドでは隔週火曜日に2週間分が支払われています。

街頭署名 2017年12月

年金「毎月支給」は付帯決議
 全日本年金者組合では以前から年金の毎月払いを要求して厚労省交渉を繰り返しております。年金の毎月払いについては、国会の場でも昭和61年公的年金制度改正の立法過程の中でも、昭和59年12月18日の衆・参議院社会労働委員会において「国民年金法等の一部を改正する法律案に対する付帯決議」の中で「年金の支払回数については、毎月支払を実施することにつき、事務処理体制等の整備を図りつつ検討すること」と記載されています。
毎月支給は国民の要求
 また、最近では全国の政令指定都市国保・年金主管部課長会議で「年金受給者となってからも現役時代の生活習慣をそのまま継続しやすいよう年金の支払い期日を隔月から毎月へ変更されるよう要望する」という国民年金に関する要望書が提出されています。
毎月支給で地域経済活性化を!
 このような国民の側の要求に対し、厚労省は年金の毎月支給を実現するためには、日本年金機構のみならず、各金融機関や年金から控除される税金、介護保険料などの委託部門を所管する関係機関の業務もあり、大規模なシステム改修が必要となり、現段階では実施は困難であるといっています。
 年金受給者の多数が要求しており、地域経済の活性化にもつながる効果のある年金毎月支給制度であり、多少の行政の大変さがあっても少しでも早く実施すべきではないでしょうか。
 年金の毎月払いの早期実現のため、皆さんで年金毎月払いの要求の声を大きくし運動を拡げましょう。
社会保険労務士 夏野弘司

年金トピックス
No.36
2018年4月6日

高齢者が安心して暮らせる年金制度を!

「高齢社会対策大綱」を閣議決定
 政府は2月16日、高齢社会対策の指針である「高齢社会対策大綱」を閣議決定した。大綱では、65歳以上を一律に「高齢者」と捉えることは現実的でなく、70歳以降でも意欲・能力に応じた力を発揮できる時代が到来しているとして、公的年金制度では、高齢期における職業生活の多様性に対応した年金制度とすると言っている。
 そのため、現在の受給開始時期を65歳から70歳までの間で個人が自由に選べる繰り下げ制度を積極的に周知し、現在1%程度の繰り下げ受給者をふやし、70歳以降の受給開始を選択可能にする制度改定に向けた検討を行い、2020年までの関連法改定案の国会提出を目指している。
 年金の繰り下げ制度の仕組みは、65歳以降受給開始を遅らせれば月0.7%加算され、現状70歳から受給すると42%加算されることになっているが、5年間受給しなかった分を取り戻すには82歳以上受給しないと損をする。

高齢者に可能な限り働け?
 このほか、大綱では高齢者の就業促進を計り、定年延長や継続雇用を行う企業に対する支援充実も打ち出している。高齢者に可能な限り働いて、保険料を掛けてもらい、年金の受給を先延ばしにしてほしいということのようだ。
 また現行の公的年金制度のマクロ経済スライド制の年金カット法などを確実に実施し、制度の安定的運営を進めると強調し、公的年金を補完するため、個人や企業などに自助努力を求め、個人型確定拠出年金など私的年金制度の普及・充実を図るとしている。

懸念される支給開始の引上げ
 今回の大綱では、支給開始年齢の引上げについては述べられていないが、今回の70歳以降の受給開始選択制が導入されて来れば、いずれは現在の65歳支給開始の引上げを打ち出してくることが懸念される。
 政府は、高齢者が日々暮らしを心配せずに、無理して働かなくてもよい社会保障制度を拡充すべきであり、最低保障年金制度を確立して、憲法25条で保障されている「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を保障すべきである。
 「若い人も高齢者も安心できる年金制度」実現のため、現役の労働者とも連帯して年金制度の改悪に反対し、要求実現のため運動を強めよう。

街頭署名 2017年12月

社会保険労務士 夏野弘司

年金トピックス
No.35
2017年10月31日

振替加算の給付漏れを確かめよう。

振替加算の給付漏れが判明
 9月13日厚労省が105,963人に振替加算の給付漏れが判明したと公表した。
 そのうち、夫婦のいずれかが共済年金を受給している人が101,324人(全体の96%)となっており、日本年金機構で給付漏れの確認ができる人に対しては、11月上旬にお知らせを送り、11月15日に65歳まで遡った金額を振り込むことになっている。また、振替加算を支払うべき人が亡くなっている場合は、未支給年金を請求できる遺族に対して案内が届くことになっている。
振替加算とは
 振替加算とは、平成3年から実施されている制度で、配偶者(夫)の老齢厚生年金、または共済年金(20年以上加入)または障害厚生年金(1級また2級)に、受給権者(妻)に係る加給年金額が加算されている場合に、妻が65歳に達した時に夫の加給年金を、妻に支給する老齢基礎年金に振り替えて加算する制度であるが、夫の厚生年金・共済年金が昭和61年4月以降に受給し始めた年金であり、妻も大正15年4月2日から昭和41年4月1日までの生年月日の人であることが条件となっている。
約50万円の給付漏れを回復
 9月14日の新聞報道を見た70歳のA子さんは、夫が国家公務員だったため現在共済年金を受け取っている。もしかしてA子さんの年金に振替加算が漏れているのではと心配になり、私に相談の電話があった。新聞報道の内容を説明して、日本年金機構のフリーダイヤルに照会するよう勧めた。翌日、照会の結果振替加算の支給漏れであったことの回答があったと連絡がきた、年額約10万円で65歳からの遡及分で約50万円が11月に振り込まれることになっている。
振替加算額の確認を
 このほかにも数人の人から照会を受けているが、皆さんの中でも65歳過ぎて老齢基礎年金を受け取っている人で、特に夫が共済年金を受け取っている人は、今年6月に日本年金機構から送ってきた「年金額改定通知書(ハガキ)」の国民年金(基礎年金)の項目の二段目に振替加算額の行があるので確認するか、または、日本年金機構の振替加算フリーダイヤル0120-511-612に照会することをお勧めしたい。受付時間は平日8;30~20;00 土日祝日8:30~17:15となっている。
行政のミス。時効なしで回復へ。
 今回の振替加算の給付漏れの大部分は行政の事務ミスが原因であるため、時効の援用はしないことになっており、70歳以上の高齢者の場合は65歳まで遡及支払となるので、かなりの額となる人が多いと思われる。少しでも心当たりのある人は、給付漏れがないか確かめるようお勧めしたい。

鎌倉NPOフェスティバル 年金相談 2017/8/20

社会保険労務士 夏野弘司

年金トピックス
No.34
2017年5月4日

年金受給資格期間10年が実現した。

年金者組合の運動の大きな成果
 年金者組合が以前から要求してきた、年金の受給資格期間25年から10年への短縮が実現し、今年9月分の年金から受給できることになった。初回の振り込みは10月13日となる。
 日本年金機構の発表によると、この制度に該当する対象者数は約74万人となっており、既に対象者には黄色便の年金請求書が順次送付されており、年金事務所でも3月から事前受付を始めている。
 25年未満でもあきらめずに
 現在、日本年金機構で発表している対象者数約74万人は、10年以上の厚生年金・共済組合加入または国民年金保険料納付・免除期間などあるが 25年に満たないため年金受給資格期間が不足しており無年金となっている人であり、加入期間や納付・免除期間が10年に不足している人でも、カラ期間(別掲)を含めて10年以上になる人も、今回受給資格を得ることになる。例えば国民年金納付済み期間が5年間だけだったが、昭和61年3月以前のサラリーマンの妻としてのカラ期間が5年以上あるような場合は、10年以上として受給資格を得ることができる。
 したがって、今回の受給資格期間10年の実現により、74万人だけでなく約120万人の無年金者が救済されることになる。
 まわりの無年金者に声かけを
 また、10年以上前に年金記録が約5千万件浮いている、消えているなどで大きな政治問題にもなったが、未だに約2千万件の未統合記録が残っているといわれており、いま年金事務所でこの黄色便の請求書を受け付けた際に、本人の過去の記録が見つかったという年金事務所の相談員の話を聞くことが多い。
 該当する人は、もう一度過去の加入記録などを再確認することをすすめたい。
 年金者組合として、まわりの無年金者に積極的に声を掛け、年金請求書が届いてない場合でも、あきらめずに年金事務所で相談するなり、年金者組合県本部に相談などして年金請求のお手伝いなどを積極的に進めよう。

カラ期間(合算対象期間)とは
 年金額の計算には含まれないが受給資格期間に算入される期間を「カラ期間」といいます。カラ期間の主なものにはつぎのようなケースがあります。

  1. 昭和36年4月から昭和61年3月までの期間で厚生年金・共済組合の加入者の配偶者で国民年金に任意加入しなかった期間(20歳から60歳までの期間に限る)
  2. 昭和36年4月から平成3年3月までの期間で、国民年金の任意加入対象であった学生が、任意加入しなかった期間(20歳から60歳までの期間に限る)
  3. 昭和36年4月以降、厚生年金の脱退手当金を受けた期間(昭和61年4月以降に年金に加入していることが条件)や共済組合の退職一時金を受けた期間
  4. 昭和36年4月以降、日本国籍の人が海外に居住していた期間(20歳から60歳までの期間に限る)

社会保険労務士 夏野弘司

年金トピックス
No.33
2016年10月4日

個人型確定拠出年金の加入は要注意。

今から15年前に導入された確定拠出年金制度(以下DCという)が改定され、2017年1月から今まで加入できなかった専業主婦(第3号被保険者)や公務員そして一部のサラリーマンも個人型DCに加入できることになった。DC制度には企業型と個人型があり、銀行や大企業などでは早くから企業型が導入され、個人型は今まで主に自営業者などの国民年金加入者の制度だった。
 企業型は事業主が掛け金を拠出し、個人型は個人で掛け金を拠出し、掛け金を運用して将来の老後の年金を自己責任で準備せよという制度であり、数年前の統計では、加入者の半数以上が運用でうまくできず元本割れとなっていた。
 これも数年前の事例だが、ある大手電機メーカーの工場労働者が59歳で死亡し、企業型DCの資産管理機関の信託銀行から死亡一時金の支給通知が届いた内容によると、掛け金拠出額約200万円だが死亡一時金は120万円となっていた、DC加入時から死亡時までの期間の運用損失が約80万円となっていたことになる。
 政府は少子高齢化により公的年金は先細りせざるをえないので、企業年金や個人年金の拡充が必要といいながら、企業年金は企業側の責任を軽減し、加入者・受給者に責任を負わせる「リスク分担型企業年金」やDC年金の個人型加入対象者を拡大するなど、国や企業が責任を持たない、加入者の自己責任で将来の年金を準備させるようなことを国民に押し付けようとしている。
 本来、政府は高齢化進展のもとで、年金をはじめとする社会保障を一層充実させるべきであり、財政が厳しいから削減するなど断じて許せないことである。国の公的年金制度を一層充実させることこそ重要であり、国民の自己責任を押し付けるDC年金制度を拡大すべきではない。
 今回の法改定によって新たに個人型DCの加入対象となる人が約2千万人以上となるが、個人型DCの認知度が低いので制度の普及促進を図るためDC普及推進協議会が設置され、個人型DCの愛称とロゴの作成により認知度向上を図るとして募集した結果、個人型DCの愛称は「iDeCo(イデコ)」となった。銀行、信託、証券会社など金融機関による顧客獲得競争が一段と激しくなり、60歳前の加入対象となる人には勧誘される機会も多くなると思われるが十分注意するようお勧めしたい。
「さげるな年金」署名 大船仲通

社会保険労務士 夏野弘司

年金トピックス
No.32
2016年3月21日

年金積立金の株式運用をやめさせよう。

GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は2014年10月、年金積立金の資産構成割合(基本ポートフォリオ)を従来の国内債券60%を35%に引き下げ、国内株式、外国株式を50%に引き上げた。そのため昨年7~9月に7.9兆円もの巨額な損失を計上した。GPIFは「長期的な観点から安全かつ効率的な運用」を行うためといっているが、株価は今年にはいってからも低迷しており、国民の不安が一層高まっている。
 このようなもとで、先般安倍首相が衆院予算委員会で、年金積立金の運用状況によっては年金の減額もあり得ると発言し、週刊誌などでも大きく取り上げられている。
 週刊現代(3月5日号)によると、私たちの老後資産である年金積立金が株価の下落に伴い、ものすごいスピードで溶けている、年末まで株価が今の水準で低迷し、日経平均株価が1万5千円を割り込む水準まで下がれば20兆円もの年金資産が消える可能性があると誌上で民主党議員が発言している。また国民の老後資産を株式市場に突っ込んだのはアベノミクスを政権の御旗に掲げた安倍内閣の思惑からに過ぎない。安倍内閣は株価を維持することが支持率の生命線と化した「株価連動内閣」だと、ある大学教授も指摘している。
 株式投資が盛んな米国ですら、公的年金にあたる「社会保障信託基金」はすべて市場で売買できない債券で運用されている。日本の年金積立金135兆円もの巨額資産の半分をリスクのある株式で運用している公的年金は世界を見渡してもGPIFくらいしかないとも言っている。
 社会保障審議会年金部会委員の一人は、年金積立金の運用の在り方について、「専ら被保険者の利益のため」という考え方を基本にすべきと主張しており、GPIF法第3条の「管理運用法人の目的」にも沿うものであり、当然の主張である。
 政府は少子高齢化が進むもとで、将来の年金財政が不安になるとしてマクロ経済スライド制を導入し、 今後30年間も毎年1%以上の年金引下げを続けるといっており、現在でも毎年5兆円程度の積立金を取り崩し で年金給付を維持している状況の下で、積立金の株式運用による損失を膨らませるようでは国民の将来の年金がますます不安になってくる。
 国民の大切な老後資産を守るため年金積立金の株式運用をやめさせよう。

大船仲通での街頭署名

社会保険労務士 夏野弘司

年金トピックス
No.31
2016年1月18日

今年も年金制度改悪を警戒しよう

2015年暮れの報道によると、厚生労働省は2016年度のマクロ経済スライド発動を見送る見通しを明らかにしました。正式には1月下旬に公的年金の支給額として発表されます。これは昨年物価や賃金の上昇が低かったためですが、安心してはおれません。

 昨年暮れの平成28年度予算編成に際して、財政制度等審議会が財務大臣に提出した建議の中の年金分野では、次の6項目を挙げています。

  1. マクロ経済スライドによる調整を極力先送りしないようにすべきであり、可及的速やかに必要な制度改正を進めるべきである。
  2. 今年10月から501人以上の企業で働く短時間労働者に対する被用者保険が適用されるが、さらに適用範囲を拡大することが必要である。
  3. 働ける高齢者の就労を促進するとともに、年金受給の在り方や支給開始年齢の更なる引上げを行うべきである。
  4. 高所得者の年金給付の在り方として、老齢基礎年金の中の国庫負担分相当の年金給付の支給を停止すべきである。
  5. 公的年金等控除を含めた年金課税の在り方については、個人所得課税の総合的かつ一体的な見直しの中で議論していくべきである。
  6. 公的年金削減が続くもとで、老後の所得水準を確保する観点から企業年金・個人年金や金融商品の活用等といった自助努力を促進することが必要。

また、その後開催された社会保障審議会年金部会では、マクロ経済スライドについて物価の上昇が小さい場合や物価下落時に実施できなかった給付の削減分について、物価上昇時にまとめて実施する方向で議論を進めており、そのための法改定を準備しておりましたが、今の通常国会に3月上旬に提出を予定しているようです。

 政府は高齢化の下で社会保障費の自然増の抑制が必要だとして、また、将来の年金受給者の年金財源確保のためにマクロ経済スライドによる年金額調整をデフレ下でも発動できるよう法改定を急ぐ必要があるなどと年金部会でも議論していますが、政府の2016年度予算案では法人税率を引下げ、軍事費5兆円超に増大し、社会保障費抑制が打ち出されています。極めて反国民的な予算案です。

 このような反動的な政治の中で、今年も年金制度改悪が次々と打ち出されることが予想されます、いち早く制度改悪内容等を学習し、反対のこえを拡げ、年金制度改悪を阻止する運動を強めましよう。

社会保険労務士 夏野弘司

 月例「年金学習会・相談会」のお知らせ

年金者組合鎌倉支部では2002年2月から毎月1回開催し、通算100回を超えています。現在も継続して学習しています。テキストは『理解しやすい年金講座・公的年金のしくみ』を使用し、講師は社会保険労務士の夏野弘司先生(年金者組合神奈川県本部副委員長)です。年金のしくみや最低保障年金制度について、ごいっしょに学びましょう。場所や開催日は「鎌倉萌」や「組合のチラシ」でもお知らせします。

さまざまな年金問題にとりくみました

いままでも“年金未納問題”、“消えた年金問題”や今年の“3号被保険者問題”などについて学習してきました。また現在は、“税と社会保障の一体改革”が進められようとしており、私たち年金者の生活に直結する改革が進められようとしています。私たちの生活を、私たち自身で守るために、まず私たち自身が年金のしくみやあり方について学ばなければなりません。組合員以外の一般の方のご参加も大歓迎です。

個別の年金なんでも相談も受け付けています

学習会終了後、年金に関する個別のご相談を受け付けます。国民年金、厚生年金、共済年金、企業年金などで分からないこと、困っていることがあったら、学習会終了後、お申し出下さい。現在までもこの相談の結果、“消えた年金”が復活した例がたくさんあり、また遺族年金や障害年金などでの不利を解消するなど、喜ばれています。なお、ご相談の際は、年金特別便などお手元の資料を出来るだけお持ち下さい。

 連絡先 ・飯田 0467-47-9720
 ・公平(きみひら) 0467-41-0927

2018年7月の年金学習会・相談会

7月26日(木)(第196回)
13:30~16:30
NPOセンター大船
(大船駅観音口 徒歩3分)
参加費無料