ニュースのページ      更新日 2015年2月11日


マウスを重ねると怒りだします

 私たち年金者組合は、年金引き下げや、支給年齢引き上げなどの年金制度改悪に反対です。そして社会保障費負担を口実にした消費税アップにも反対です。
 老人や女性に多い無年金や低年金を無くすため、最低保障年金を実現しましょう。


2015年1月20日 二宮町 吾妻山より

戦後七〇年の節目にあたって

委員長 飯田 洋

 安倍首相は新年の記者会見で述べました。『賛否両論は激しいだろうが、公約どおりに憲法「改正」にまい進する』と。いよいよ憲法をめぐって「戦争する国づくり」攻防の幕が切って落とされました。どんな戦争も国民の意思がその支えとなります。安倍内閣閣僚一九人中一六人が右翼組織「日本会議」や「神道政治議員連盟」に属しているそうです。国民はその餌食にされてしまうのかどうかが問われています。
 「改憲」「戦争待望論」を国民の側から出させてはなりません。そのためにも生活不安に陥れられてはなりません。年金、医療、かいごを始め社会保障をめぐるたたかいは年金者組合の真骨頂のはずです。敗戦の年に生を享けた人も早や七〇歳。子や孫にどんな社会を引き継がせるか、例年に増して気をひきしめて参りましょう。

機関紙『年金の仲間』より転載

news 4 1月23日(金) 鎌倉市高齢者いきいき課との懇談

 年金者組合鎌倉支部は、高齢者の生活しやすい「まちづくり」の方針に基づき、行政との話し合いの機会を設けることをめざしていましたが、このたびようやく鎌倉市の高齢者いきいき課との懇談が実現しました。まず、多忙中にもかかわらず、快く懇談に応じていただいたいきいき課を始めとする関係部署の皆様に感謝申し上げます。

 今回は初めての開催と言うこともあり、私たちが事前に提出しておりました要望書のなかで、①肺炎球菌への補助、②高齢者交通補補助の凍結、③老人福祉センターへのバス便の増便、④市民活動の場所や器材の拡充、⑤レイウェル跡地の件、⑥ゴミ有料化および新ゴミ焼却施設、⑦わかりやすい高齢者向けパンフレットの作成、の6件にしぼり、懇談をさせていただきました。

いきいき課との懇談1
2015年1月23日 鎌倉市役所会議室
いきいき課との懇談2
懇談に参加した支部役員の皆さん

 10時から11時半までという時間の制限のなかで、行政当局から上記6件について説明を頂き、それに対して年金者組合としての質問、意見を述べましたが、概要はつぎのようなものでした。

  1. 肺炎球菌ワクチン接種補助 …… 市民健康課より、国の基準に従って補助を出している。鎌倉独自の補助制度は財政的に困難である、との説明でした。それに対し、支部より制度の見直しを提言し、市側からもより利用しやすいような独自の方式を検討したいとの答えがありました。
  2. 交通費補助の凍結解除 …… 高齢者いきいき課より、交通費補助(バス、モノレールの高齢者パスへの補助)は、高齢者の健康増進、社会活動の活発化という目的で継続してきたが、昨年、財政上の理由からやむなく凍結とした。今のところ凍結解除に向けての条件は揃っていない。それに対して支部から、高齢者交通費補助は健康作りだけでなく、経済効果大きいことを説明し、他市の資料を提供しました。市側からは補助の凍結解除は難しいが、同等の効果のある、バウチャー制度なども検討していきたいとのお話でした。支部からさらに鎌倉での高齢者のバス利用が多く、要求が強いことを訴え、凍結解除を強く要請しました。
  3. 老人福祉センターへのバス便の増便 …… 現状は名越センターへの無料バス送迎が一日5便(市役所前発)あるのみ。他の4施設はいずれも路線バス利用。住民との協定などもあり、無料バス運行は現状としては困難とのこと。また、鎌倉は老人福祉センターが5ヶ所あり、同程度規模の自治体のなかでは充実しているとの説明でした。支部からはセンターの利用促進を図るよう、要望しました。
  4. 市民活動の場所や器材の拡充 …… 大船行政支所長・生涯教育課から現状の説明がありました。支部からは鎌倉市の現状が周辺自治体に比較し、市民活動の場所が少なく、利用できる印刷機・コピー機などの機材も少ないことを訴え、改善の要望があることを伝えました。
  5. レイウェル跡地の件 …… 産業振興課より、レイウェル跡地は売却の予定であるとの説明がありました。支部からは、放置されている現状を近隣市民が不安視していることを伝え、売却の時期などを質問しましたが、詳細は未定だそうです。また、レイウェルが閉鎖された事による、本来の「勤労者福祉」や市民活動のための代替施設が必要と要請しましたが、市は現在、公共施設全体の整理統合を進めており、新規施設の建設はできない、との答えでした。
  6. ゴミ有料化および新ゴミ焼却施設 …… 資源循環課より、ゴミ有料化の経緯の説明と、新規焼却施設計画を立案中であるという説明がありました。支部としてはゴミ問題は市民的課題であり、有料化についてもきめ細かい説明をすること、新施設に関しては市民の意見を聞きながら、環境、建康、文化など総合的に効果のある施設を検討することなどを要請しました。
  7. わかりやすい高齢者向けパンフレットの作成 …… 高齢者いきいき課より、鎌倉市としても鋭意、作成にあたっているとの説明でした。支部側からは立派なものでなくとも、高齢者が身近においてすぐに参照できるようなカード形式を他支部の実例を挙げながら提案しました。市としてもいろいろな形の「救急カード」のようなものを検討しているとのことですので、今後、支部としても協力し、意見を出していくこととしました。

 今回は高齢者の独居対策、介護の問題、特養入所待機者の問題、磁気ループの設置などには触れることができませんでしたが、鎌倉支部としては初めて単独で行政との懇談ができたことを今後に生かし、例年のメーデー要求とは別に、高齢者にとっての「豊かなまちづくり」のために、担当窓口である「高齢者いきいき課」のご協力を頂きながら、次回の懇談の機会をもちたいと考えております。詳細はまとめた上で組合員の皆様に報告いたします。

 懇談に先立ち、12月19日に高齢者いきいき課に提出した「要望書」は下記の通りです。

平成26年12月19日

鎌倉市長  松尾 崇 様

全日本年金者組鎌倉支  委員長  飯 田  洋

懇談のおねがいと高齢者福祉に関する要望事項

 高齢者福祉に関する日頃の取組みに敬意を表します。
 全日本年金者組合鎌倉支部は、年金で生活する者で組織する高齢者団体です。
 私たちは、高齢者が、地域で生き生きと豊に健康で長生きするためにサークル活動(カメラウォーク、花ハイク、カラオケ、朗読、郡上おどり、囲碁、手芸、卓球、麻雀)やおしゃべりサロン、お月見、バスハイク、学習会など多様な取組みを日常的におこなっています。
 また、高齢者が安心してくらせるために、国や県に向けて高齢者の声を届け、実現を求めて活動をしています。2014年には、全国で「年金切り下げ不服審査請求運動」と国会に向けた20万「年金とくらし守れ請願書名」に取り組んできました。
 地域社会における高齢者の社会的、経済的役割は大変大きなものがあります。安易に高齢者福祉を切り下げれば、地域経済、地域社会の担い手が疲弊する恐れもあります。
 高齢者団体として、現在の高齢者福祉の行方に不安と危機感を抱いています。高齢化社会をどう考え、対処していくかは、行政だけではなく、市民としてもいっしよに考えていくことが必要と考えています。
 鎌倉市として現在、「超高齢化社会」に向けて第6期高齢者保健福祉計画の策定をすすめられていることと存じます。
 つきましては、大変お忙しいところと存じますが、年金者組合鎌倉支部と高齢者の諸問題について懇談していただきますよう、よろしくお願いします。
 なお、懇談のテーマとして以下の項目をまとめました。各事項は、年金者組合で実施した「組合員アンケート」を基に作成したものです。

1.高齢者に対する制度・施策の拡充をお願いします。
(1) 老後を安心してくらすために、国、県へ以下の内容の意見書を提出してください。
① これ以上の年金引き下げはやめてください。年金引き下げのしくみ「マクロ経済スライド」は廃止してください。
② 「最低保障年金制度をつくってください。当面、基礎年金の国庫負担分約3.3万円をすべての無年金者・低年金者に支給してください。
③ 国民年金の保険料納付期間の延長と年金支給開始年齢のさらなる引き上げをやめてください。
④ 消費税増税を元に戻し、10%への増税は中止してください。
(2)新たに法定予防接種が実施された高齢者肺炎球菌ワクチン接種に対して自己負担を軽減するため、国からの交付金のほか、県に対し補助金の増額を求めてください。また、市として年齢に該当しない希望する高齢者への接種に対する助成制度を新たに設けてください。
(3)入浴助成制度を拡充してください。
(4)高齢者に対する交通費補助の凍結を解除し、補助金額を引き上げ、取り扱いの簡素化をはかるなど制度を充実してください。
2.公的施設の充実等、高齢者が地域で元気に過ごせるように以下の改善をお願いします。
(1)高齢者が安価で利用できる体育施設を地域につくってください。
(2)難聴者のために公共施設に磁器ループを設置してください。鎌倉芸術館のマイクを補聴器で聞きやすいものに改善してください。
(3)レイウエル鎌倉の再建計画について進捗状況を明らかしてください。
(4)市民や勤労者が学習やサークル活動に日常的に自由に利用できる施設を地域につくってください。
(5)生涯学習センター、行政センターなど市民が利用する公共施設に印刷機、コピー機等の事務機器を設置してください。
(6)公共図書館を充実してください。
大船行政センターの図書館を質の高い図書館として利用しやすいものに改善してください。書籍数を増やし、椅子を増設してください。
(7)市内にある生きがいのための施設への無料送迎バスの運行を実施してください。
3.高齢者が住み続けられる鎌倉市にするために以下の項目について検討をお願いします。
・わかりやすい「高齢者のくらしサービスガイドブック」を作成し、普及してください。
・高齢者保健福祉計画に住民の声を反映してください。
・ゴミの分別を徹底し、資源化の促進をはかり、焼却を最小限にしてください。
・市内の道路の段差をなくし、滑りにくい材質に変え、歩行者の安全を守る道路に整備してください。
・大船駅前モノレール下のバスターミナルの横断歩道を整備・拡充してください。
・高齢者保健施設の充実をはかり、特別養護老人ホームの待機者をなくしてください。

以上 

 

news 1 年金とくらし守れ!! 一人一筆請願署名

  全国で293,151筆!
     12月17日、内閣府に提出

12-03街頭署名
2014年12月3日 大船仲通

 年金者組合は、「マクロ経済スライド」による年金の長期的なカットを阻止するため、8月から「くらしと年金守れ!一人一筆請願運動」を20万筆を目標に取り組んできました。署名活動は皆さんの幅広いご支援により、目標を大きく超え、29万3151筆となりました。神奈川県でも2万筆を越え、鎌倉支部では過去最高の888筆を集めました。
 安倍内閣は財政政策の破綻を覆い隠すため、消費税10%引き上げ延期という好餌で国民を騙して総選挙に討て出て、ねらいどおり与党で3分の2の議席を得ました。この選挙直後の17日、年金者組合は請願署名第二次分14万5千余筆(一次分含めて約29万)を内閣府に提出しました。

「マクロ経済スライド」発動を阻止しましょう

 政府は消費税引き上げ延期を口実に、低年金者への補助や年金支給条件を25年から10年に短縮する措置を実施しないと云っています。そしていよいよ「マクロ経済スライド」の実施が迫っており、GPIFによる年金積立金の株への投資の増額が行われようとしています。 12-03街頭署名011
 新しい議会と政府が構成されることになった今こそ、「一筆直訴」29万筆を国に向けて提出する絶好の、そして強く訴えなければならない、時期となりました。私たちは、この29万署名の力を背景に、安倍内閣に「年金を下げるな!」・「最低保障年金を実現せよ!」という要求をぶつけ、「マクロ経済スライド」の実施や支給開始年齢の引き上げなどの動きを阻止しましょう。

鎌倉支部は12月3日・15日に街頭署名実施
署名合計 888筆に到達

12-15街頭署名01

 鎌倉支部でも組合員が地域や職場、知人に署名の輪を広げ、また12月3日(水)には臨時の署名活動と、12月15日(月)には恒例の年金支給日の街頭署名をそれぞれ大船仲通で実施しました。
12-15街頭署名02  その結果、15日の最終集計日には、合計888筆となりました。これは、組合員の約3.7倍にあたり、過去最高の数字です。それだけ高齢者、年金受給者、そして今掛金を負担している現役世代の皆さんの要求が強かったという事でしょう。
12-15街頭署名03  とくに総選挙開票日の翌日15日は、1時間で76筆という今までにない署名が集まりました。国民の審判とは云え、異常に低い投票率、小選挙区という制度のからくりによって与党が勝ったことによって、高齢者の生活不安、社会保障の後退がつよまることを懸念し、皆さんが今こそ「年金下げるな!最低保障の実現」の声を上げなければならないとの思いに共感された結果ではないでしょうか。
12-15街頭署名04  署名だけでなく、長い間話し込んで生活の不安を訴える高齢者が何人もおられました。そして今回は、現役世代や20代の若者が、積極的に署名に応じてくれたことが最大の変化と言えます。
12-15街頭署名05 低賃金・就職難に加えて将来の社会保障への不安、さらに集団的自衛権や特定秘密保護法という戦争への道、原発再稼働や核廃棄物の問題など命と暮らしの両面で脅かされていることに若者の怒りは増しています。
 菅原文太さんが沖縄県知事選で訴えていた「政府の仕事は二つある。国民を飢えなせないことと戦争をしないことだ」という言葉が、今ずっしりと響いてきます。

12-03街頭署名
2014年12月15日 大船仲通

「一人一筆、直訴!」に寄せられた声
「一言欄」のいくつかを紹介します。

  • 現在62歳、65歳から年金の年額は60万足らずです。今から不安です。これからは毎月食べていくだけでいっぱいいっぱいです。「最低保障年金制度」をぜひ実行していただきたいと思います。
  • 私は現在33歳です。将来の不安を感じます。結果消費を抑え貯蓄を重視する生活を送っています。こうした不安定な制度の導入や生活の成り立たない保障制度は根本的に見直してほしいと思います。
  • 少子高齢化のもとで年金引き下げはやむをえないといっているが、少子化現象をつくったのは国の政治責任であり、それを理由に年金生活者の生存権を奪うことは許されない。少子化により年金財源が不足するならば不足分は国庫で負担すべきであり、憲法25条2項により国の責任で国民の生存権を保障すべきである。軍事費増強よりも社会保障を重視せよ。
  • 12-15街頭署名03
  • 年金はなぜ2ヶ月に1度の支給ですか。毎月の支給にしてください。高齢者が安心して暮らせるように、これ以上年金を下げないでください。若い人が将来に希望のもてる年金制度を考えてください。
  • 長い間働いて掛金を支払ってきましたが、専業主婦のかたによってはいろいろ条件が違うので一概には言えませんが、優遇される方と格差がありすぎます。長い間まじめに働いてきた女性は少なからず特に団塊の世代、国にかなりの税金を払ってきています。そういうところを考慮して頂きたいと思います。
  • 私たちの生活する民主主義社会は契約社会です。私たちが在職中に結んだ契約によって年金は支給されます。それを政府の都合で国民年金の保険料納付期間の延長と年金支給開始年齢の更なる引き上げなどやめてください。
  • 収入は年金のみ、同居の子どもは安い賃金で働いているため私のくらしに補助などは無理。年金の引き下げ、医療・介護・消費税の引き上げは、くらしを直撃しています。貯金を取り崩していますが、目減りは続きいつまであるか不安です。高齢者に早く死ねというような政治は許せません。高齢者の生きる権利を保障してください。
  • 年金のみが毎日の生活の糧です。安倍さんはこの生活ご理解いただけますか。これは私だけではないと思います。年金は全てが生活費として還元されていきます。下げるだけが能ではないはずです。年金は下げるのではなく上げる方向で考えられては如何。
  • 百年安心と言っていた年金、百年どころか数年で減額、一般社会ではこういうことをサギと申します。将来生活が不安で必要なものも我慢して生活しています。これで景気が良くなる訳ありません。景気よくすると円安政策を取れば消費財が高くなるのは自明のこと。株価が上がって得した者は以前のように累進課税で支払うべき。
  • 年金で一番ひどいと思うのは25年間掛け続けないとまったく支給されないこと。会社の都合で掛け金が払われず無年金になってしまった人を複数知っている。マクロスライドという方法は無責任と思う。最低限の老後保障は削るべきではない。
以上は鎌倉支部で集めた署名888筆の中のごく一部です。
12-03街頭署名
2014年12月15日 大船仲通 アップル前

news 5 鎌倉市議会、「年金下げるな」陳情を審議せず。

 年金者組合鎌倉支部は、11月27日、鎌倉市議会に対して、年金を切り下げる「マクロ経済スライド」発動を行わず、最低保障年金制度を作ることを国に求める意見書を提出することを陳情しました。
 この陳情に対し、鎌倉市議会より翌日連絡があり、議会運営委員会に諮った結果として、「願意が本市の事務に属さない」という理由で、委員会及び本会議に付託せず、議員配布とすると言う回答がありました。
 実質的な陳情の不受理であるため、鎌倉支部は12月19日付けで議長に対し、(1)「願意が本市の事務に属さない」基準は何か、(2)年金制度の関する意見書の提出について審議しない理由は何か、の二点について質問状を提出しました。
 1月8日付けで、議長より回答がありましたが、その要点は
(1)「願意が本市の事務に属さない」場合は議員配布とするという基準に従った。
(2)付託するのが良いという議運の少数意見があったが、多数により議員配布となった。
というものです。これは、私たちの質問に正面から答えていないばかりでなく、議運で予断的に審議し、少数意見は排除しているということであり、憲法に保障された国民の請願権を事実上制限することです。このような議会の判断はとうてい容認することはできません。

1月23日、議会事務局を通じ、鎌倉市議会に再考を求めました。

 鎌倉支部としてはこの鎌倉市議会の判断には、大きな疑問を待たざるを得ません。またこのような理由での実質的な陳情不受理は、他の自治体に影響する問題として、年金者組合神奈川県本部でも重大視しています。
 そこで、1月23日に議会事務局に口頭で抗議し、議会の見解を求め、あわせて今回の判断をされた議会運営委員会の委員長への面会を求めました。その結果、28日以降、議会運営委員会から、面会の可否のご返事を頂くことになりました。
 私たちの議会事務局に口頭で述べた内容を、一部補足の上、次にまとめました。

(1)「願意が本市の事務に属さない」という基準により、付託せずと判断としたとのことですが、これでは回答になっていません。質問は、私たちの陳情の「願意」が「本市の事務に属さない」というのは何にもとづいた判断なのか、ということです。
 私たちは年金は国の法律に基づく、国の施策である事は承知していますが、自治体の市民生活、税収とも密接な関係があるものであり、そのような案件で自治体が国に意見書を提出するのは地方自治法99条の規定により自治体議会の権利であり、義務であると考えています。また鎌倉市には当然、総務部税務課や健康福祉部保険年金課、鎌倉市議会には総務委員会と観光厚生委員会があり、「事務に属さない」とか、付託すべき委員会が無いとは言えません。このように私たちの「年金削減に反対する意見書を国に出してほしい」という「願意」は、十分「本市の事務に属している」にもかかわらず、議員配布にとどめた根拠があるのかを問うているのです。
(2)は議会運営委員会において、付託すべきであるという意見があったが少数で否決されたとのことですが、これは事実上、陳情の内容を審議し、議運で予断してしまうと言う、非民主的な議会運営といわなければなりません。これでは最初から少数意見は排除されてしまいます。百歩譲って議運において内容を審議することを認めたとしても、それならば陳情者の陳述を議運で聞くべきです。
 また、議会事務局の説明では、議会に付託されなくとも議員が議員提案すれは、審議される、ということですが、それは市民の陳情は受け付けない、議員なら提案できるという姿勢であり、市民の直接陳情という憲法に保障された請願権を制限した、議会のご都合主義的な運営といわざるを得ません。「陳情ではなく(議員の仲介の必要な)請願にせよ」という姿勢は、鎌倉市議会の平成25年12月10日「市民の請願・陳情権を守ることを確認する事に関する決議」に言う「陳情も請願と同様に扱い、市民の意見を真摯に傾聴する」という決議にも反することです。

緊迫する「マクロ経済スライド」に関する情勢。

 年金受給者、高齢者の生活悪化は深刻な問題となっているなか、厚労省はいよいよ「マクロ経済スライド」発動による年金削減を2月にも決定しようとしており、緊迫した情勢になっています。それに関する国への意見書は2月市議会ではぜひ審議して頂きたい事項です。
 年金を削減しないでほしい、という要求は国民の切実な願いですが、一方で現在の国の財政状況や政治状況から、それが困難な要望であることも承知しております。鎌倉市議会において審議の上、意見書の提出はできないという議決が為されるのであれば、私たちとしてもやむを得ないと考えますが、審議もせずに議員配布にとどめ、議員提案か請願にまわせと言わんばかりの処置に対しては、強い憤りを感じざるを得ません。
 鎌倉市議会および議会事務局の良識ある、また市民の立場に立ったご判断を切に期待しています。

年金者組合鎌倉支部が提出した陳情・質問状、市議会からの回答は次の通りです。

「マクロ経済スライド」発動による年金の削減の取りやめと
最低保障年金制度の実現についての陳情

1 陳情の要旨
  貴議会において、地方自治法99条に基づき、下記事項を意見書として国に提出していただきたく、陳情いたします。
 (1)年金の削減につながる「マクロ経済スライド」発動を行わないこと。
 (2)年金支給開始年齢の引き上げなど年金制度の改悪を行わず、最低保障年金制度の実現をはかること。

2 陳情の理由
 誰もが安心して老後を迎えるための根幹である年金制度が、いま大きく揺らいでいます。厚労省は昨年からの特例水準解消による年金削減に続き、いよいよ「マクロ経済スライド」を発動して長期にわたる年金削減を開始しようとしているからです。また、社会保障制度審議会年金部会では、支給開始年齢の引き上げも審議されていると報道されています。
 これらの施策は、現在の高齢者の生活を脅かすだけで無く、これからの年金受給者である現役世代の皆さんの将来への安心という希望を奪うものです。若い世代の皆さんの年金への不信は、年金未納を増加させ、さらなる年金財源不足という悪循環につながることは明らかです。また、年金削減は鎌倉市の税収の減少につながり、財政にも悪い影響を与えます。
 年金の削減に加え、鎌倉においても交通費補助の凍結など、目に見えた高齢者施策の後退のなか、医療や介護への不安、消費税の8%への増税など、日々の暮らしが脅かされ、不安を強めています。高齢者すべてが十分な年金を受給しているわけではありません。鎌倉の高齢者の中にも、わずかな国民年金だけに依存している方、無年金の方、健康に不安を抱えている方、一人暮らしの方がたくさんいます。
一方、若い世代の皆さんには就職難のなか、非正規雇用がますます増え、年収200万円以下の低賃金に苦しんでいる方がたくさんいます。厚生年金が適用されない若い人たちが、国民年金さえ「どうせもらえないんだから」と言って加入しないでいるのが現状です。
 さらに消費税引き上げ延期によって、低年金・無年金者への給付金の支給と、納付期限の25年から10年への短縮も停止されようとしていますが、本来、これらの社会的弱者救済は消費税と関係なく実施すべきです。
 このようななかで、長期にわたる年金削減施策である「マクロ経済スライド」発動や年金支給年齢の引き上げなどの制度改変は、社会の安定を脅かす恐れがあると危惧しています。私たちは、かねてから年金問題の解決の道は「最低保障年金制度」の実現にあると考えておりますが、まず当面の上記二点について、貴議会におかれましては十分にご審議いただき、国への意見書を提出していただきますよう、陳情するものです。

 平成26年11月27日
                 提出者 鎌倉市 台
                   全日本年金者組合鎌倉支部
                     委員長  飯 田   洋 印
鎌倉市議会議長  中 村 聡 一 郎 様

 12月19日、鎌倉支部より鎌倉市議会に対して提出した質問状。

平成26年12月19日

鎌倉市議会議長 中村聡一郎殿

全日本年金者組合鎌倉支部
   委員長 飯 田   洋 印

質問状

 貴会におかれましては、ひごろから鎌倉市民のために健闘しておられることに敬意を表します。
 さて、私たち全日本年金者組合鎌倉支部は、さる11月27日、「マクロ経済スライド」発動による年金の削減の取りやめと最低保障年金制度の実現についての陳情を提出させて頂きましたところ、翌28日、議会事務局より、議会運営委員会で検討した結果、「願意が本市の事務に属さない」と判断し、委員会への付託、審議は行わず、全議員に写しを配布する、と決定したとのご連絡をいただきました。
 この決定は、年金は鎌倉市とは関係のない国の専管事項にかかるものであるからとのご判断によるものと拝察いたします。しかし、国の施策に対し、国民が地方自治体の議会を通じて意見書を提出することは憲法に保障された請願権の一部であり、地方自治法第99条にも即したことであります。従って、今回の議会運営委員会のご判断は、国民の請願権を制限する、誤ったご判断ではないかと強い疑念を感じざるを得ません。
 ちなみに、貴会におかれては、集団的自衛権の行使に関する意見書・特定秘密保護法に関する意見書・北朝鮮による日本人拉致問題に関する意見書などは審議をしておられると承知しております。また、他の自治体の議会においては年金削減問題に関する意見書提出の陳情を受理し、委員会で審議している所もあることを申し添えておきます。
 また陳情に際し、「陳情の理由」にも述べましたとおり、年金支給額の減少は鎌倉市の財政にも直接影響することであり、このような問題について審議をしないということは議会としての責任を果たしていないと言わざるを得ません。
 つきましては、今回の措置につきまして、次の点をご質問させていただきますので、ご回答いただきたく、お願い申し上げます。

  質問(1) 「願意が本市の事務に属さない」との判断の基準は何か。
  質問(2) 年金制度に関する意見書について審議しない理由は何か。

                                以上

 1月8日付けの市議会議長よりの回答。

鎌議第l786 号
平成27 年1 月8 日

全日本年金者組合鎌倉支部
委員長 飯田 洋 様

鎌倉市議会議長
   中村聡一郎 印

質間状について(回答)

 日頃から、当・市識会の運営にご協力いただき、誠にありがとうごぎいます。
 平成26 年12 月19 日付でご提出されました質間状につきまして、次のとおり回答いたします。

質間(1 ) 「願意が本市の事務に属さない」との判断基準は何か。
( 回答) 当市議会では、 これまで、「議会運営委員会で陳情の付託先を協議する際、 本市の事務に属するか否かの判断をするに当たっては, その内容に踏み込んで協識できることとし、陳情の願意が本市の事務に属さないものとの結論に至った場合は、 委員会への付託は行わず、 全議員に配付する。 意見書の提出または決議を求める陳情において、配付すると決まった陳情についは、その陳情に関する議案を議員提案することができる。(平成22 年5 月12 日議会運営委員会確認) 」という基準のもと、 陳情の付託等について議会通営委員会で協識を行ってきています。 その後、平成26 年11 月19 日に開確きれた議会通営委員会において、同基準を含む新たな陳情の付託基準(別紙) が確認され、同年12 月定例会から運用しております。

質問(2) 年金制度に関する意見書について審議しない理由は何か。
(回答) 上記の付託基準を基に、識会運営委員会で協識が行われ、一部の委員からは市民生活への影響という観点から付託したほうが良いという意見が、また一部委員からは願意が本市の事務に属さないことから、全議員配付が良いという意見が出されましたが、多数により、全議員への配付という結果となりました。
 なお、 配付された陳情をもとに意見書議案が議員提案された塌合は、 本会議において審議を行うこととなります。

 以上です。
 御理解のほど、よろしくお願いいたします。

事務担当          
 鎌倉市議会事務局 議事調査担当

 市議会事務局より示された内規は次の通りです。

鎌倉市議会 議会運営委員会

陳情の付託規準

受理した陳情のうち、次の内容の陳情については、議会運営委員会での協議の上、委員会付託を行わず、議員配布の取り扱いとする。
1.市に住所を有しない者から郵送により提出されたもの
2.法令違反、公序良俗に反する行為を求めるもの
3.個人や団体を誹謗中傷し、またはその名誉を毀損するおそれのあるもの
4.個人の秘密を暴露するもの
5.係争中の裁判や異議申し立て等に関するもの
6.市職員の身分に関し懲戒、分限等個人の処分を求めるもの
7.議員の身分に関するもの
8.既に採択、不採択等の結論を出した請願、陳情と同一趣旨であり、その後、
  特段の状況の変化がないと認められるもの
9.本市の事務に属さないと判断されたもの
 また、上記に規定するもののほか、議会運営委員会での協議により、委員会での審査になじまないものと判断したものについては全議員配布の取扱いとする。

平成26年11月19日

議会運営委員会

速報 2月3日 市議会運営委員会正副委員長と面談。

 年金削減の停止、最低保障年金制度の制定の意見書を国に提出する事を求める陳情について、鎌倉市議会が審議せず議員配布にとどめたことについて、鎌倉支部として「納得できないので、説明をしてほしい」と要請していました。
 2月3日(火)15:00~16:00、支部三役と鎌倉市議会の議会運営委員会委員長久坂くにえ議員、副委員長山田直人議員のお二人(議会事務局の同席)との面談が実現しました。

 私たちは、今回の陳情に対して議会運営委員会が『本市の事務に属さないと判断』した理由、議員配布とした理由などについて質問し、その回答を聞きました。両議員・議会事務局の答えの要旨はつぎのようまとめられます。

  1. 今回の陳情の要旨では、市の担当部署からは答えることができず、鎌倉市議会にも年金制度の修正については権限もないので、実質的な審議が出来ないと判断した。
  2. また、趣旨は全議員に配布したので、陳情を受理しなかったわけではない。議員から発議することで審議はできる。
  3. 議会事務局より、国からの委任業務は「本市の事務に属さない」と判断する。

 私たちは、政府が「マクロ経済スライド」による年金削減方針を1月末に決定するという緊迫した情勢を前に、12月市議会で国への意見書を出してほしいという陳情を行ったものであること、自治体の議会が国に意見書を提出するのは地方自治法に定められた義務でもあることなどを改めて強調し、再考を促しましたが、議員は「実質的な審議ができないと思われるので付託せず議員配布にした。議員が発議すれば審議される。」との答えに終始し、議論は堂々巡りに終わりました。
 時間切れで、納得のいかないまま終わりましたが、「マクロ経済スライド」問題、最低保障年金制度については今後も陳情を行うことを申し入れ、今後の議会の対応を見守ることとします。
 議会運営委員会の審議付託基準「9.本市の事務に属さないと判断されたもの」を議員配布にとどめる規定は、国民の請願権を制限する憲法違反の疑いがあることなど、その不当性を訴えていく必要があります。
 また、鎌倉市議会が昨年12月に新たに制定した「議会基本条例」や、平成25年12月10日の「市民の請願・陳情権を守ることを確認する事に関する決議」との整合性にも疑問があり、鎌倉市議会の良識が問われることになるでしょう。

news 3 12月2日 秋のバス旅行

 12月2日(火)、鎌倉支部恒例の秋のバス旅行を行いました。今回は、自然エネルギーの現状を知るために、東伊豆町の風力発電を見学に行き、帰りに修善寺紅葉園を訪ねました。
 あいにく風車は回っておらず、紅葉も散っていましたが、有意義な知識を広げ、金目鯛の昼食を味わい、沼津お魚センターで買い物を楽しんで帰りました。

東伊豆風力発電 東伊豆町の風力発電所、強風で風車は止まっていました。

向こうの山の風車は東京電力

伊豆での楽しい昼食  



楽しみにしていた金目鯛の煮つけ

修善寺の紅葉林、
前日の雨と風で散ってしまったそうです。



伊豆の青空と風車を背に記念撮影

秋のバス旅行「東伊豆風力発電見学と紅葉を訪ねる」
参加記

 衆議院選挙に突入したさ中の旅行となり若干少なめでも赤字回避の35名で西友前をいざ出発。車中恒例山内さんの面白勉強クイズでスタート。自己紹介とおしゃべり&居眠り3時間で東伊豆町に着きました。
 麓から町役場のバスに乗り換え天城連山に立つ東伊豆町風力発電所に到着。残念なことに600㎾出力の風車3基は風力が25m/s以上あると風車をストップさせるとのことで回っていませんでした。
 目的の二つ目、伊豆名物金目鯛の煮つけの昼食を美味しくいただき、三つめの目的修善寺もみじ林に向かいました。前日まではきれいだったという紅葉はこれまた残念なことに強風のため9割方落葉した後でした。
 最後に沼津ひものセンターでお土産を買い、帰路の車中は吉原さんのユニークな「ガン闘病談」は後学のためにもとても興味深くお聞きしました。2つの残念はあったものの気の合う年金者組合の仲間との一日は何にも代えがたく楽しい一日となりました。次回も楽しみ! です。

中島みち子

news 4 楽しいおしゃべりサロンを開催

12.10サロン
12月10日(水) 大船・新富会館
88歳の高橋さんの音頭で、まずはカンパーイ!

10月・11月・12月生まれの皆さんと、新しく組合に加わった皆さんを迎え、恒例のおしゃべりサロンを開催しました。

 手料理を持ち寄って、気軽なおしゃべりを楽しんでいます。 上は、みんなで楽しく「ふるさと」などを歌っています。右は朗読の伊藤さん(左)と詩吟の畠山さん(右)、お二人とも喜寿。皆さん、元気いっぱいです。


くわしくは鎌倉支部ニュース12月号をご覧下さい。

 

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みなさんこんにちは。ご訪問、ありがとうございます。わたしたちは鎌倉市とその近辺に住んでいる年金受給者(またはその予定者)で作っている組合です。このホームページはわたしたちの活動を広く知ってもらい、仲間をふやすために、2011年10月に開設しました。まだつたないものですが、ご意見・ご感想をお寄せ下さい。

年間の主な日程

4月 花見の会
5月 観劇会
   NPOフェスティバル
5月 メーデー
5~6月 春の旅行
9月 月見の会(稲村ヶ崎)
   定期大会
10~11月 秋の旅行
   年金者一揆
12月 喜寿のお祝いと忘年会

3ヶ月ごとにお誕生会を兼ね
おしゃべりサロンを開催。

年2~3回、市長とのふれあい
トークを行っています。

8月の花



ピンクのガウラ
白蝶草
花ハイク8月のページ
から拝借しました。

特集・鎌倉の春

①段葛








吉原捷利さん撮影



②源氏山







青沼慶祐さん撮影